自分自身と人生を変えたかった。
東京に行けばなんとかなると思ってた
20代前半、私は仕事を辞めて「上京」というものをしてみました。
自分探しの旅でした。
友だちにそそのかされたし、憧れがあったからやってみました。
大学に進学せずに高校を卒業してから地元で働いていて、なんだか大学生が羨ましかったし、都会で就職する同級生が眩しくみえました。
あれから10年経ったけど、やっぱり都会でバリバリ働く人はカッコイイと思います。
東京はこわいところ
東京は都会で危ないイメージだった。旅立つ前の日はいろんなことを考えて眠れませんでした。
斜めがけのかばんをなるべく肌身離さず持って、知らない人に声をかけられても避けました。
事件に巻き込まれないだろうか、変な人に絡まれないだろうかなんて心配してました。
そんなに心配しなくても大丈夫。東京楽しいって思えたのはだいぶ後になってからです。
三軒茶屋に住んでみた
東京に来たところで家も仕事も特にあてがない私はシェアハウスに入りました。
「ひつじ不動産」ってとこで探して、三軒茶屋にある3階建ての一軒家に数人で暮らしました。
管理会社が運営していて、1ヵ月からの短期で契約することができました。光熱費込みで5万。女性専用で綺麗でした。
慣れない家、自分の部屋、少ない荷物で長期の旅行のような感覚でした。
三軒茶屋はとても住みやすい街でした。渋谷にも電車ですぐだし。
ひとりでも入りやすいカフェとか値段安いのにお洒落なごはん屋さんとか。商店街もスーパーも近くにあって暮らすのに不便はありません。
シェアハウスの住人
住んでる人は学生だったり、私みたいな放浪者だったり、仕事してる方だったり様々でした。
リビングに行けばいつも誰かいました。新入りだと分かると自己紹介してくれます。
みんな活動時間がバラバラです。
同じ空間にいるので挨拶したり、リビングで会えば雑談はしましたが、一緒に遊びに行ったりはしませんでした。
もっと積極的に話さなきゃとか思ったりしましたが、干渉しない良さもあるのだろうかと様子をうかがっているだけで終わってしまいました。
迷走期。観光の日々と出会い。
仕事を紹介するよと言っていた友だちとは関係が悪化して、東京でどうしようかと悩んでいました。
カットモデルや偶然入ったバーで遊びついでに短時間のバイトをしてました。正社員の求人を探すこともありました。
しかし、本気でどうしたいというのがなくて、毎日電車に乗って観光地に行ってお洒落そうなカフェでごはんしたりしてました。だいぶ東京詳しくなりました。
当時地元の友だちから派生してネットワークビジネスに誘われて話を聞いていました。
話の内容はほぼ右から左で、ごはんだけご馳走になっていました。話を聞いてないくせに、やりたいことがあるっていいなと思っていました。
仕事には興味ないけど、なんだか楽しそうでリア充だなと遠くの方から考えました。
家でパーティーするからとか言われ、やっぱりパリピとは仲良くなれないと思ったのがきっかけでフェードアウトしました。あの時行ってたら私もパリピになれたかな…
そのころは歌舞伎町の小さなバーによく行きました。若いのに事情を抱えていたり、壮絶な経験をした人たちが平気そうに自分の話をしていて興味を持ちました。
ひとりで何もできない自分がちっぽけだと感じたし、世の中にはいろんな人がいると知れたいい機会でした。
次第に夜出掛けるのも、東京もこわくなくなってきました。
だたの小旅行
東京に腰を据える覚悟ができていなかった私は簡単に愛知に帰ることになります。
東京出身だけど、愛知で就職した友だちが同じタイミングで東京にいて観光も兼ねて遊ぶことになりました。
会社の休暇が終わる頃に車で愛知に戻ると言うので、同乗させてもらって私も帰りました。
毎日遊んで暮らして、たった1ヵ月の出来事でした。
地元で送別会もしてもらったのにすぐに帰ってしまいました。
東京に行ってもほぼ変わらない
夜に出歩けるようになったくらい。
ひとりで夜出るのは危険も伴うのでおすすめはしませんが、恐怖心は減りました。
夜に遊びに行くことを楽しめるようになりました。
東京生活は短くて一瞬でしたが、いい思い出になりました。
愛知に戻ってしばらく連絡を取っていた人も今じゃ連絡先すら分からないし、会っても覚えているかも怪しいです。
人生は続く
結局、愛知に戻ってからは前の生活と変わらない日々でした。
いつものメンバーといつもの遊びをする。平和で穏やかな日々です。
新しい仕事を始めたりしましたが、前職と職種は変わらず、OLをしていました。
東京に行ってよかったのは旅行に気軽に行きやすくなって、旅行が好きになりました。
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